サーバー運用監視とは?概要や実施方法、予防できるリスクを解説

サーバー運用監視とは、サーバーが正常に稼働しているかどうかを常時監視する業務です。安定した稼働を維持する目的で行います。サーバー運用監視の負荷を軽減するために監視ツールを導入することが多いですが、ツールを導入しただけでは十分な監視体制を構築できません。本記事では、サーバー運用監視の概要や監視項目、監視ツール導入における注意点まで詳しく解説します。
この記事の目次
サーバー運用監視とは
サーバー運用監視とは、サーバーの稼働状況を監視し、正常に動いているかどうかを常時確認する業務です。
サーバー運用監視の目的は、障害を早期に発見・対応し、迅速に復旧を行うことにあります。また、CPUやメモリ、ディスクなどリソースの使用状況を監視し、負荷の増大や異常を事前に察知するための役割もあります。サーバーを安定稼働させ、サービス品質を確保するためにサーバー運用監視は欠かせません。
サーバー運用監視で利用されるプロトコル
サーバー運用監視では、監視用のプロトコルを利用します。主要な監視用プロトコルを以下の通りです。
プロトコル名 | 用途 | 監視内容 |
ICMP(Internet Control Message Protocol) (OSS) | 死活監視(Ping監視) | ・サーバーの応答可否(死活監視) ・ネットワークの遅延(ラウンドトリップタイムの測定) ・パケットロスの有無 |
SNMP(Simple Network Management Protocol) (OSS) | サーバーやネットワーク機器のリソース監視 | ・CPU、メモリ、ディスク使用率 ・ネットワークトラフィック量 ・ネットワーク機器のMIB情報を取得・監視 |
NetFlow (Cisco提供、非OSS) | ネットワークトラフィックの可視化・分析 | ・ネットワークトラフィックの傾向分析 ・帯域使用量の監視(どのサーバー・アプリケーションがどれだけの帯域を消費しているか) |
サーバー運用監視の項目
サーバー運用監視において、監視すべき主な項目は以下の通りです。
監視項目 | 内容 |
起動状態 | サーバーが稼働しているかどうか |
起動時間 | サーバーが最後に再起動された時刻や、連続稼働時間 |
リソースの使用率 | CPU、メモリ、ディスク、ネットワーク帯域の使用率 |
ログ | システムログ、アプリケーションログ、セキュリティログなど |
サービス・プロセスの状態 | Webサーバーや、DBサーバーなどのプロセスが正常に動作しているか |
サーバー運用監視をツールで行う方法
サーバー運用監視は、複数台のサーバーを24時間365日監視し、各監視項目で取得したデータを蓄積し、発生するアラートは一元管理する必要があります。
ただし、人力で複数台の監視データを管理することは現実的ではなく、自前でシステム開発するのも現実的ではありません。そのため、監視ツールを導入することが一般的です。監視ツールを導入する際は、次の手順で行います。
監視対象の選定
まず、どのサーバー・リソースを監視するのかを明確にします。サーバーだけでなくネットワーク機器やサービスなど、包括的に選定することで全体の状況を把握でき、問題の早期発見が可能になります。
監視ツールの選定・インストール
監視ツールにはオープンソースや商用などさまざまな種類があり、監視データの可視化に特化したツールやネットワーク機器監視に特化したツールなどもあるため、自社の要件を満たせるものを比較・選定します。選定後、監視対象へインストールします。
モニタリング項目・アラートの設定
監視対象の具体的なモニタリング項目と、異常を検知した際に通知を受け取るためのアラートを設定します。
監視状況の把握・異常時の対応
監視ツールのダッシュボードを使って、可視化されたサーバーの状態を把握します。異常が検出された場合は迅速に対応します。
監視ツールの導入で予防できるリスク
監視ツールを導入することで、主に次のようなリスクを避けられます。
システムダウン(停止)
サーバーが突然ダウンすると、業務が中断し、大きな損害につながります。監視ツールはCPUやメモリ使用率、ディスク容量、プロセスなどをリアルタイムで監視し、異常を検知した際にアラートを発します。これにより、障害が発生する前に対策を講じることができ、システムのダウンタイムを最小限に抑えることが可能です。
サーバーの経年劣化によるパフォーマンス低下
ハードウェアは経年劣化により性能が低下し、レスポンス遅延や処理速度の低下を引き起こす可能性があります。
監視ツールを導入することで、CPUやディスク、メモリなどの状態を常時監視でき、異常の兆候を早期に検知することが可能です。これにより、サーバーのパフォーマンス低下への迅速な対応ができ、安定したシステム運用を支えることができます。
データの損失・破損
データベースの障害やストレージの異常によって、重要なデータが失われることがあります。監視ツールを導入することで、ディスクのS.M.A.R.T.情報やI/Oエラーをリアルタイムで監視し、ストレージの異常やデータベースのパフォーマンス低下を早期に検知することが可能です。障害の兆候を事前に把握することで、適切なバックアップ計画の実施や、交換・修復対応を迅速に行えます。
ネットワーク障害
ネットワークのトラブルによってサーバーが正常に機能しなくなると、システム全体のサービスが停止するおそれがあります。監視ツールはトラフィックの異常増加、帯域のひっ迫、パケットロスなどを検知するため、通信障害が発生する前に適切に対応することが可能です。
監視ツールで収集した情報を活かし、安定稼働させる方法
監視ツールの活用によりさまざまなリスクを予防できますが、ただ導入するだけではサーバーの安定運用は実現できません。導入後に収集した情報を適切に分析・活用し、障害発生時の迅速な対応や予防策を講じることが重要です。ここでは具体的な方法について解説します。
アラートが鳴った際に迅速に対応する
アラート発生時にスムーズな対応ができるよう、以下の体制を整えておきましょう。
- アラートの優先度を設定する:CPU使用率が90%を超過した場合は「重大」レベルとして扱い、即時対応が必要なものとして設定するなど。
- 対応フローを明確化する:アラート発生時の担当者割り振り、初動対応手順など。
- 自動化する:サービス停止時に自動で再起動するスクリプトの設定など。
アラートが鳴らないようにする
監視データを分析し、事前に対策を講じることで障害を予防できます。
- リソース使用状況の傾向分析:CPU使用率の推移を確認し、増加傾向があればリソース増強を検討するなど。
- しきい値の最適化:一時的な負荷の急上昇による誤検知を防ぐため、アラートの閾値を適切に調整するなど。
- 定期メンテナンスの実施:不要なログ・キャッシュの削除、パフォーマンスチューニングなど。
サーバ運用監視は、安定したサービス提供のために欠かせない業務です。しかし、監視ツールを導入するだけでは不十分で、ツールによって収集した情報を適切に活用する必要があります。ぜひこの記事を参考に、自社のサーバ運用監視体制について見直してみてはいかがでしょうか。
まとめ
もし社内のリソースが不足している場合は、外部の専門業者へアウトソースすることもおすすめです。20年以上のサーバ運用実績を持つベアサポートなら、サーバ台数無制限でインフラ運用のすべてをサポートします。ぜひお問い合わせください。
ベアサポート|お問い合わせ